都市伝説「スレンダーマン(Slender Man)」
スレンダーマン(Slender Man)は、細身で背が高く、顔がないかのように描かれる謎の存在で、インターネットの都市伝説(クリーピーパスタ)の中で非常に有名です。
概要
スレンダーマンは、2009年にアメリカのフォーラムサイト「Something Awful」のホラー画像コンテストで、エリック・クヌーゼン(Eric Knudsen)が「Victor Surge」というハンドルネームで投稿した画像から誕生しました。このキャラクターは、子供を狙い、追い詰めたり、誘拐したりするという特性を持つ存在として描かれ、徐々に恐怖の象徴として広まっていきました。
特徴
スレンダーマンは、通常以下の特徴を持っています。
- 細長い体型:異常に細く、通常の人間の身長を超える背の高さを持つ。
- 無表情の顔:顔には目や鼻、口がなく、つるりとした無表情の表面がある。
- 黒いスーツ:ビジネススーツを着ていることが多く、時に赤いネクタイをつけている。
- 触手のような腕:背中から触手が伸びている描写がされることもある。
- 子供に執着:スレンダーマンは特に子供をターゲットにすることが多く、姿を見せるとその後に不幸な出来事が起こるとされている。
流行時期
スレンダーマンが広く認知されるようになったのは、2009年の画像投稿後のことです。インターネット上でその画像が拡散され、ファンが独自の物語や動画、ゲームなどを制作したことで、スレンダーマンは急速に広がりを見せました。特に、「Marble Hornets」というYouTubeシリーズがその人気を押し上げ、スレンダーマンの名は一気にホラー文化の中に浸透しました。また、「Minecraft」に登場する「エンダーマン」はスレンダーマンをモデルにしていると言われています。
スレンダーマンは単なるインターネットのキャラクターに留まらず、2014年には、ウィスコンシン州で実際にスレンダーマンを信じた二人の少女が同級生を襲う事件が発生し、広範な注目を集めました。この事件は、スレンダーマンの影響力がインターネットの枠を超えて現実の世界にまで及んだ一例として知られています。
スレンダーマンは、インターネット発の都市伝説がどのようにして広まり、現実世界に影響を及ぼすかの典型的な例として、ホラー文化の中で特別な位置を占めています。
スレンダーマンの正体
スレンダーマンは、インターネット上で創作されたキャラクターです。その正体は、単なる架空の存在であり、現実世界には存在しません。しかし、その独特のデザインと設定が、多くの人々に恐怖を与え、次第に神話化されました。スレンダーマンの背後には、人間の「未知への恐怖」や「無力感」という心理的要素があり、それがスレンダーマンの存在感を強化しています。