怖い話「SNSに潜む影—消えた友達の謎」
18歳の圭太は、学校の友人たちと普段からSNSでつながっていた。ある日、彼はいつものようにSNSをチェックしていたが、親友の修一のアカウントが突然消えていることに気付いた。特に何も言わずにSNSから消えるなんて、修一らしくない。心配になった圭太はすぐにメッセージを送ろうとしたが、修一のアカウントは「存在しません」と表示されていた。
「ただのバグだろう」と最初は気にしなかったが、その日以降、修一からの連絡は一切途絶えた。電話も繋がらず、家に訪ねても誰も応じない。不安を感じながらも、圭太は日常を過ごしていた。
数日後、圭太のスマホに見知らぬアカウントからメッセージが届いた。「彼はもうこちら側にいる」。見覚えのないアカウントだったが、アイコンの画像にはどこか見覚えがあった。思い出してみると、それは修一がよく使っていたSNSのアイコンに似ていたのだ。圭太は不気味さを感じながらも、メッセージを無視した。
しかし、その後も同じアカウントから連絡が来続け、内容はますます不穏なものになっていった。「君もすぐにこちら側に来る」「逃げられない」「君の友達が待っている」。
不安に駆られた圭太は、修一のことを調べるため、彼の投稿を遡ってみた。すると、数週間前に修一が謎のサイトをリンクしていたことに気づく。そのリンクは「恐ろし.net」という怪しげなタイトルを掲げ、アクセスすることを促すものだった。興味本位でクリックした修一が、そこから行方不明になったのだろうか。
圭太は躊躇しながらも、そのリンクにアクセスすることを決意した。クリックすると、画面が一瞬ノイズ混じりになり、次の瞬間、彼のスマホがフリーズした。恐怖がこみ上げてくるが、何かに引き込まれるようにして、画面の奥深くへと進んでいく感覚に陥った。
翌日、圭太のSNSアカウントはすべて消えていた。まるで彼が最初から存在しなかったかのように、友人たちのタイムラインからも完全に姿を消してしまった。周囲の人々に連絡を取ろうとしても、圭太はすでに「恐ろし.net」に捕らわれてしまっていたのだ。
それ以来、彼の名前は誰の記憶にも残らず、修一と同じ運命を辿った。